石原広恵博士
- Title
- 助教
- Institution
- 東京大学
- [email protected]
- Award year
- 2020
プロジェクトタイトル:人間の社会的コンテキストを考慮した漁業政策
一般に漁業管理は魚の個体数を維持するなど生態系を重視した管理に偏りがちであり、地域社会の役割や漁業者の視点を見落としがちである。漁業管理を実施していく上で重要なことは、単に生態系の側面に注目するだけでなく、漁業者が生活している地域社会や社会的ネットワークを考慮することである。政府が漁業改革を施行する中、石原広恵博士は人間の社会的ネットワークが日本の漁業管理にどのような影響を与えているかを研究し、
事例研究やネットワーク分析と呼ばれる手法を用いて地域社会でどのように特定の漁業管理が実施され、その管理が地域社会にどのような影響を与えているかを分析している。たとえば、日本では取引可能なクォータ制度の実施が検討されている。博士の研究はクォータ制度の導入に適した漁業と、従来の共同管理に適した漁業を特定し、
政策立案者向けに地域社会と漁業管理の関係についての情報を発信することを一つの目標としている。最終的にこの研究は科学的な根拠に基づく漁業管理の政策立案に役立ち、生態学的な持続性だけでなく、経済的、社会的な持続可能性を高めること目指すものである。
石原氏についての詳細情報は、略歴をお読みください:https://researchmap.jp/hiroe_ishihara?lang=en